診療圏調査とは、開業予定/候補地周辺の状況を把握したうえで、どの程度の患者数が見込めるか統計データをもとに推計するものです。
計画するクリニックの専門や診療内容及び地域特性によっても異なりますが、対象とする患者さんの通院が見込めるエリアを「診療圏」として設定し、その診療圏内の人口に、患者調査による受療率を乗じて出された想定地域患者総数を競合医院数で割ることで、自院で見込める患者数(来院患者数)を算出します。
机上での調査となり、一日あたりの推計来院患者数は「目安」にすぎないかもしれませんが、年齢層、男女比をはじめとする診療圏内の人口特性やどのような競合医院があるかなど、調査から得られる情報は多岐にわたります。
その調査結果をもとに自ら現地に赴き、開業候補地はもちろん診療圏内の生活動線や競合となり得る医療機関を確認することが重要です。
通常、診療圏調査は調査地での競合施設の状況・実際の人の流れ等、実際に足を運び地道に調査をするため、結果報告には数週間から1ヶ月を必要とします。
具体的どのようなことを行うかと申しますと、開業予定地にまず赴いて周辺の道路環境や周辺の建物を見ます。そこで、以下のようなことをチェックします。
「周囲から見て視認性がいい場所かどうか」
これはクリニックを認知されるために非常に重要なポイントとなります。
「開業予定地の日当たりはどうか」を確認したり、「隣地の状況」も確認します。
クリニックは清潔なイメージがありますので、隣地に相応しくない建物などがあるとイメージダウンとなってしまいます。また、前面道路が幹線道路なのか、一方通行の道路なのかによっても大きく変わります。前面道路は片側3車線のようにあまり大きすぎてもよいことはありませんし、一歩通行道路に面していますとその通行方向によっても車通りや人通りが大きく異なってきます。
また、開業予定地は「車道から歩道を隔てて車が入りやすい場所かどうか」、「車で車道に出る時に死角となる時間が多いかどうか」も確認したりします。開業予定地がビルテナントであれば同居するテナントの確認や駐車場の有無の確認も必要です。
ほかにも、「人通りは多い場所かどうか」、「通行量は朝昼と夜でどう変わるのか」や、「時間帯で通行する年齢構成はどうか」などさまざまなチェックポイントがあります。
また、別の側面からみると周辺の環境といえば競合となるクリニックの存在は必ずとらえておきたいポイントです。
「周辺の医療機関との距離や診療科目はどうなっているのか」、「自クリニックと診療科目が重なっているかどうか」。
また、重なっていなかったとしても、患者が多いか少ないかで連携を取るべき医療機関かどうかを判断する材料になります。もし診療科目が重なっている場合、そのクリニックの院長の経歴やその年齢、得意とする疾患などを知っておくことは重要です。実際にそのクリニックを見に行き、患者の数はどうか、朝から混んでいるのかお昼前だけ混んでいるのか、夕方から夜にかけてと時間帯によっても患者の数は変化するものです。それを確認したり前述のように時間帯別での人通りを見て、自身のクリニックの診療時間帯を決める要素にもなります。日が暮れると人がほとんど通らなくなる場所で夜までの診療時間にしておく必要はありません。
一方、最近病院は外来をあまり診なくなってきていますが、それは大病院に限ってのことでまだまだ収入を外来に頼っている病院も少なくありません。ですので、クリニックだけではなく周囲の病院の診療科目や力を入れている診療内容・手術実績も調べる必要があります。それはもちろん自身のクリニックと病診連携が取れる医療機関かどうかの判断にもつながってきます。
このように実際に赴いて診療圏調査をするのは非常に重要なことですが、かなりの時間と労力がかかってしまうことになります。
しかし、診療圏調査ソフトの開発により、簡易型であれば数分から数時間で出来るようになりました。
診療圏調査ソフトでは開業を考えている近隣の競合医院の情報や、国勢調査の人口統計データから算出した来院患者予測数データを短時間で作成することが可能です。
ドクターサポート会員になると無料で診療圏調査ができます。
ドクターサポートではWebサイトから何度でも調査が可能な「Web版」とより詳細なレポートが可能な「詳細版」の2つの診療圏調査ソフトをご用意しております。
ドクターサポートの診療圏調査ソフトの特徴は
- 短時間での診療圏調査が可能です
- 診療科目別の調査が可能です
- 複数の開業候補地の絞込みに効果的
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- ドクターサポート会員様は無料でご利用が可能になっております
診療圏調査(Web版)
*一部画像を加工しております。
【Web版の特徴】
- 先生のお好きな時に、何度でも! 誰にも知られることなく開業地探しができます
- 調査会社の営業時間やレスポンスなどを気にせず、リアルタイムでの調査が可能
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【Web版の分析項目】
- 一日当たりの来院患者数予測
- 患者数予測(一次診療圏、二次診療圏)
- 周辺地図
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【Web版のご利用の流れ】
- ドクターサポート会員登録フォームより会員登録
- ログイン後、診療圏調査(Web版)ページへ
- 「診療圏調査(Web版)をする」より調査ページへ
- 調査地住所等、必要事項を入力してボタンひとつで調査結果を表示
※必要に応じて調査結果の詳しい説明をいたします。お問合せフォームより弊社までご連絡ください。
診療圏調査(詳細版)
*診療圏調査の解説付きの実物サンプルです。 *クリックすると拡大イメージが別ウインドウで開きます。(pdf形式:429KB)
【詳細版の特徴】
- Web版よりも詳細なレポートをご提供いたします
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- 一度に2科目以上の科目設定が可能です(Web版は単一化目のみ調査可能)
【詳細版の分析項目】
- 一日当たりの来院患者数予測
- 患者数予測(一次診療圏、二次診療圏)
- 周辺地図
- 競合医院一覧(一次診療圏、二次診療圏)
- 昼夜間人口等データ
【詳細版のご利用の流れ】
- 診療圏調査専用お申し込みフォームに必要事項を入力して送信(お申し込みには会員登録が必要です)
- 開業支援専任の担当者がレポートを作成
- 会員登録時にご入力いただいたメールアドレス宛に調査報告書(PDFファイル)を調査結果に対するアドバイスとともに送信
※必要に応じて調査結果の詳しい説明をいたします(メール・お電話・ご訪問)
【診療圏調査 ご利用上の注意】
- 診療圏調査はあくまで開業地を決定するための判断材料にすぎません。データのご利用は自己責任でお願いいたします。
- 産婦人科、心療内科については診療圏調査のデータは参考になりません。
- 動物診療圏分析は致しかねます。